譫妄
一般に「せん妄」と表記されますが、記事タイトルを漢字二文字縛りにしているのでこの表記になりました。
「譫」の字は一文字で「たわごと」と読みます。「譫妄」以外には「譫言(うわごと)」などと書くときに、まれに登場します。
今回の話題は「術後せん妄」です
術後せん妄
術後せん妄とは、手術をきっかけにしておこる精神障害で、手術の後いったん平静になった患者さんが1~3日たってから、急激に錯乱、幻覚、妄想状態をおこし、1週間前後続いて次第に落ち着いていくという特異な経過をとる病態をいいます。
以前から その概念は知っていましたが、私もなりました。術後せん妄。最初は幻覚です。全身麻酔が覚めた私は病室にいましたが、何も無いところから突然人が現れて、またフッと消えたのを憶えています。現実の中に鮮明な幻が割り込んでくるのです。ナースステーションで、せん妄状態ではよく動物の幻を見る人がいる。という話を聞きました。その話を聞いている間も、ナースステーションに並んでいる書類の中に、私が学生時代に作ったプリントなどが紛れ込んでいて、一層、夢か現実か解らない感覚に陥りました。なぜナースステーションに連行されたかは伏せておきましょう・・・