先日、あろうことか栃木に行った。山に登るためだった。
今市市(いまいちし)に前泊して未明のいろは坂を登り、ついたのは、日光男体山。中禅寺湖畔に屹立する2,486mの稜線がすごく円錐形で、当然、日光富士と呼ばれる。
この全山が二荒山神社の境内であるから、登山客は同社の無料駐車場を利用できる。そのことを知ったのは、500円の市営駐車場にチェックインして、さわやかな朝の境内を歩いているときだった。もう500円は返ってこないが、空は見事に晴れていた。
500円は返ってこないが、入山料1,000円を払い、踏み入った男体山の登山道は真っ直ぐだ。直登という。道は決して曲がらずに、山頂まで最短距離で結ぶ。そのために、勾配がきつい。勾配がきついから曲がるんだな普通は。
高さ2,486mとはいえ、登山口がすでに標高1,200mくらいの場所にあるから、高低差は1000m程度ではある。が直登はきつい。いくつか足にあざを作りながら岩をよじ登った。
一応登山用だが、靴下が薄かった。そのため下山時には、急勾配を踏みしめる一歩ごとに、タンスの角に小指をぶつけたときの痛みを全指で感じていた。
今週のお題「夏の足元」