現実逃避5.0

覆水盆に返らず

管 入院生活40日(3)

病室のベッドで、全身麻酔から醒めた私は、まず、体にいろいろとチューブが取り付けられていることについて、説明を受けました。それらは不要な液体を体の外に出すための装置だそうで、特に忘れえないのが「バルーン」というものです。これは全身麻酔中の患者の排尿のためにあり、尿道へ差し込んだ管が、膀胱に達しているのだそうです。その説明を聞いた直後に40度の熱が出ました。

バルーンは、わりと早い段階で、男性看護士の手によって引き抜かれました。引き抜きの儀式は想像以上の激痛でした。一方で、腹から出ていたドレーンというチューブは、これが治療の根幹であるため、30日以上の長いつきあいになりました。手術は、もともと患部の癒着が酷かったこともあり、切って縫合した腸の孔が、僅かにふさがりきらなかったそうです。そのためドレーンによって、腸から漏出する液を体外に排出しつつ、周囲の肉が、腸の孔を塞いでくれるのを待とうというのです。もちろん体調と栄養管理が万全に行われるとはいえ、運任せだなという印象でした。

腹から出たドレーンの管は20cmほどで、その先端は↓のような小粋なタンクに繋がっていました。f:id:machigaeta:20210703115415j:plain

入院中は、コロナ対策のために病棟の他のフロアに行くことも禁じられていましたが、階段はOKでした。しかし好きこのんで階段を見に行く人はいません私以外。

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お題「我が家のここが好き」