私は遠近法が好きです。絵を描く行為の中で一番好きというより、絵より遠近法が好きです。子供の頃、物を立体的に描けることに気づき、文字を書くときもよく立体的に描いて、影をつけて遊んでいました。授業中に。
立体的見せる方法もいろいろあります。
主な遠近法
ごちゃごちゃするので少しブログっぽい表記法で書きましょう。
重ね遠近法
対象どうしが重なっている場合、隠れている方が遠くに感じます。
線遠近方
消失点は遠近法の代名詞と言っていいでしょう。長い廊下に立って前を見ると、壁と天井と床の境界線が、遠くの一点に収束しているのが解ります。一枚の絵の中に複数の消失点が存在する場合もありますが、平行な面どうしなら消失点は一致します。
短縮法
奥行きは圧縮されて見えます。見る人の目の高さに近い対象ほど顕著です。
空気遠近法
空気の層の影響で、遠くの物は青みがかって、輪郭もぼやけて見えます。実際に遠くの山なんかを見ると、はっきり解ります。
色彩遠近法
暖色の方が寒色より近くに見えます
大小遠近法
大きく描かれた物は近くにあるように感じます。
上下遠近法
古代エジプトかどこかかでは、これが描くときのルールだったようです。画面の上の方に描かれた物は下に描かれた物より遠くに感じます。実際は異なる場合もありますが、人はだいたいそういう感じを受けるんです。
まだあると思いますが、終わり。ブログっぽかった。
それで、かねてからシムシティ状態の絵ですけど、
genjitsutouhisha.hatenablog.com
アルコロジーはいいとして、他が変だ。エスキース(構想)の段階でもう少し固めておくべきだった。遠近法で考えると、部分々々の整合性はあっても、全体がめちゃくちゃで、だまし絵のようだ。山と、川と家と、手前の並行する二本の橋の位置関係が解らない。
川の水面との距離を手がかりに考えると若干車道橋が高く、コントラストや大きさで見ると鉄道橋が高く、山との関係で見ると車道が高い。民家もでかい。
輪切りにすると変なのが際立つ。
そもそも地形が定まっていなかった。
いろいろ直していたら、こんな風になった。
画面の中央から左下までが一つらなりの山になって、見下ろす視点が明確になった。車は橋をやめて山の斜面に穿った道を走っていて、もっと低いところに鉄橋が掛かっている。川は蛇行して画面の右下に消えてる。と全部説明しなきゃ伝わらない。少しリアルな感じなったんじゃないだろうか。アルコロジ―あるけど